マッチ売りの

  少女

 寒い寒い雪の夜。
 少女は一人、マッチを売っていました。
 「マッチをどうぞ。マッチを買ってくださいな」
 だけど誰ひとり、マッチを買ってくれる人はありませんでした。

 今日は大晦日。
 道行く人たちはみな、家路を急ぎ、窓から漏れるあかりの向こうは、どの家からも楽しそうな声が響いています。
 ひとりぼっちの少女は、寒さのあまりマッチを一本すってみました。
 暖かな炎は、少女の指先を温めるまもなく消えてしまいます。
 少女はその炎の中に、さまざまな夢を見て、暖をとるのでした。
 そして、最後の一本が消えてしまうそのとき、少女は幸せな夢の中で、冷たくなって行くのでした。


 豊かで、ものにあふれた現代では、食べるものがなく、凍えてしまう少女の悲しさが、伝わりにくいかもしれません。
 少女は最後に、大好きなおばあさんとともに、幸せそうに空にのぼっていきますが、それが少女にとって本当の幸せだったのでしょうか?
 「女の子、死んじゃったの?」「かわいそう」「おばあさんのところに行かれてよかったね」「お友達になりたかった」「お菓子を分けてあげたかった」
 などなど、作品を見終わった後の子供たちの感想を聞いていると、伝わりにくいながらも、何かを感じ、感動していることがよくわかります。


 上演時間  30分

 出演キャラクター  1.マッチ売りの少女 
           2.街灯のおじさん 
           3.スズメ 
           4.おばあさん